
神さまはいらっしゃるのか?
ある人の意見はこうです。
神さまはルネサンスまでは確実に存在し、人類を救済しようとしていらっしゃった、と。
しかし、ルネサンスの三巨人、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロが天国に行って神さまに次のようなお願いをしてから状況が変わってきたと。
そのお願いとはこうです。
まずダヴィンチは神さまの偉大さを表現するために、無限に大きなカンバスに無限に大きな神さまの絵を書きたいので、無限に大きな紙と無限の量の絵の具をください、と頼みました。神さまはこれを承知しました。
次にミケランジェロが頼みました。神さま、私は、神さまの偉大さを表現するために、無限に大きな大理石を使って無限に大きな神さまの姿を彫りたいので、私に無限に大きな大理石をください、とお願いをしました。神さまはこれを承知しました。
さらにラファエロが、神さまに頼みました。神さま、私は、神さまの偉大さを表現するために、無限の数のレンガを使って無限に大きな大聖堂を建てたいので、私に無限の数のレンガをください!神さまはこれを承知しました。
それからというもの、神さまは、月曜日と火曜日はダヴィンチのためにカンバスと絵の具を、水曜日と木曜日は、ミケランジェロのために大理石を、金曜日と土曜日はラファエロのためにレンガを作り続けていらっしゃるので、人間のことを気にかける暇がなくなってしまわれたのです。
この世は、まるで神さまがいらっしゃらないようなひどい事態になっているのは、このためだそうです。
まだ日曜日が残ってるですって?
日曜日は神さまはお休みになるのです。そうそう、日曜日の楽しみのために神さまはモーツァルトをおつくりになったということです。
ある人のお話でした。