
3度目の緊急事態宣言発表予定というニュースを聞いて、こんな曲が頭の中で響きました。何かが一気に崩れ落ちるような気分です。
ヴェルディのレクイエムの中の「怒りの日」です。下に貼っておきますのでぜひぜひ聴いてみて下さい。きっと聴いたことがあると思います。
「怒りの日」は、もともと、キリスト教の終末の日のことで、キリストが再臨し地上の悪が一掃される日のことです。審判の日のことで、天国に行ける人、地獄に落とされる人が決められる日でもあります。
この歌詞はミサで使う典礼聖歌集という本から取っていますので、ラテン語の定型の歌詞になります。こんな感じです。
Dies iræ,
dies illa solvet sæclum in favilla:
teste David cum Sibylla
Quantus tremor est futurus,
quando judex est venturus,
cuncta stricte discussurus
「怒りの日、
その日は ダビデとシビラの預言のとおり
世界が灰燼に帰す日です。
審判者があらわれて
すべてが厳しく裁かれるとき
その恐ろしさはどれほどでしょうか。」
全曲の動画は以下に貼っておきます。アバド/ミラノ・スカラ座のに差し替えました。
ヴェルディのレクイエム、昔アバドがミラノ・スカラ座オーケストラと共演したフィルムを見た記憶があります。ティンパニストが凄まじくぶっ叩いていたような、この曲への力の入れ方が格段違うような印象がありました。この部分、テレビ番組やCMでも良く使われていますね。これは私の偏見ですが、多分世の人々の中でも「怒りの日」が近いと感じられる様相ではないかと思われます。旧約ではエレミヤ書やエゼキエル書に通ずる所なのでしょう。テイジン様、この感染拡大は収まるとお思いでしょうか。感染を無視し、自らの利益をむさぼり(利益って金だけではありません、栄誉、権力も含まれますが)、他者を傷つけ絶望に陥らせても感じない(どころかそれを喜ぶ)サイコパス的な人間が権力を持ち、抵抗しないなら、続くとは思いますが。コロナはある面ゾンビです。自らの内にあるものも曝け出しますので。
中尾さん
コメントありがとうございます。
ヴェルディのレクエイムは、オペラのようなレクイエムと揶揄されることもあるかと思いますが、イタリアの方々、カトリックの方々にとっては大切な曲なのだろうと想像します。
ニュースを見ると顔を出す某首相の顔を見るたびに、日本の凋落、日本の衰運を感じざるを得ません。日本の支配者層、エリート層は、自分の保身にしがみついて、民衆の方を向いていません。ここで怨嗟の声をあげても何にもならないことはわかっています。「盃で酒甕を叩いて挽歌を歌う」という文句が易経にあるのですが、そんな気分です。
明けない夜はないという経験則に従えば、いつかコロナ禍は明けるとは思います。しかし、すぐには無理でしょう。首相をはじめ、みんながゾンビ化しているのは仰る通りですね。本当に怖いです。
それにしても、人々の間に疑心暗鬼が生まれ、分裂、分断が生じ、深まる時代に育つ子供たちはどうなってしまうのでしょうか。こっちの方が考えると恐ろしいです。
どうぞ、お健やかにお過ごし下さい。