12月30日は蟹座の満月です。

12月30日12時29分、蟹座の8度で満月となります。

今回のホロスコープは、色々と、これからの暗示に満ちているように思います。

まず、いつものように、蟹座の8度のサビアンシンボルを見てみましょう。蟹座の8度は、「服を着てパレードするウサギたち」となっています。ウサギは、月から流れる精神エネルギーの象徴です。イギリスのプログレッシブ・ロックバンドのキング・クリムゾンの曲に「ムーン・チャイルド」というのがあるんですが、それです。純粋な精神エネルギーは、蟹座の8度で、人間的なパレードという行動を模倣するんですね。パレードという行為を模倣することによって、徐々に人間的な感情、愛情を理解していきます。

まず行動すること、そうすれば、心は後からついてくる。行動が人間性を作るとも言えます。例えば、歌舞伎役者はほとんどが代々世襲制で、物心つくかつかないかのうちに初舞台を踏んで、役を演じていくうちに心が入っていい役者になるそうです。日本の伝統芸能や伝統工芸なども、まず「形」から入るのです。「形」というのをまず体で覚える。何回も練習して無意識にできるようになるまで体に刻み込む。そうして無意識的にその「形」ができるようになると、自然とそれに対応した心が入ってくる。心が自然と出来上がってくるそうです。ゆえに、日本の伝統は、「所作」から始まって、「心」はその次にくるもの、と考えているようです。

今回の蟹座の8度は、まず、「人間的な行動をしよう」、そうすれば、「人間的な心」は、後からついてくる、と訴えているような気がします。

これから嵐がきます。日本にとっては、終戦や3.11を凌駕するような嵐です。この嵐を乗り切るには、いかに人間的な行動をとれるか、にかかっています。

そして、地域社会を表す第3室の月と遠隔地を表す第9室の太陽、水星とが180度のオポジションという凶座相をとっているのです。前回、新月の時にも指摘したことが、ここでも当てはまります。すなわち、遠隔地からの援助よりも地域社会の連帯の方が強いし、役に立つということです。遠隔地は、政府かもしれません。政府は何の役にも立たないかもしれません。地域社会の連帯を深める行動を起こす、今がその時である、と星は言っているように感じます。

少し、星の配置を見て具体的に推測してみます。

まず目につくのは、牡牛座の上昇点に、火星と天王星が合(0度)となっていることです。上昇点自体は、惑星ではありませんが、一つの観念集合体として惑星と同様に扱います。牡牛座の2度の上昇点にはどんな意味があるか、やはりサビアンシンボルを見てみましょう。それは、「電気的な嵐」です。神の啓示を受けると、雷に打たれたようになることが誰にでも想像できると思います。精神的な衝撃を経験するかもしれません。これは、既成の観念の破壊を伴います。「ユリイカ!」と叫んだアルキメデスのような体験もこれに含まれるでしょう。

さらに実際に、物理的に本当に電撃やショッキングな出来事、果ては、ソーラーキルショット、EMP(電磁パルス攻撃)もあるかもしれません。突発的なこと、寝耳に水の事態、奇襲攻撃、地震などの災害、冬の季節なら、大雪や暴風雪などの自然災害もありえます。火星や天王星のイメージを膨らませていくと、いろんなことが考えられます。テロ、革命、暴動、戦争、本当に何が起きてもおかしくないかもしれません。

これが、グレートコンジャンクションを起こしている木星、土星とスクエア(90度)の凶座相です。上記の事態を発展させたり悪化させたりするようなこと、矛盾することが起きる可能性がある、という暗示です。

あと気になるのは、第2室のドラゴンヘッド(ヘッドホンのような形のサイン)と第8室の金星がオポジション(180度)という凶座相で、しかもこれらのドラゴンヘッドと金星の両方にスクエア(90度)の凶座相をとる海王星です。この3つの星の配置はTスクエアといい、にっちもさっちも行かない状態を表します。第2室は、現代の人類が獲得した価値あるものを表し、第8室は過去連綿と受け継がれてきた貴重な財産を表しています。これに海王星がそれぞれに90度の座相をとっています。現代の人類が獲得したものは、科学技術でしょうか。過去から連綿と受け継いできたものは地球環境かもしれません。その両者に矛盾が生じ、さらに、この両者と海王星が表す欺瞞性、不確実性、不誠実、無気力、怠惰、無関心、意思薄弱さ、不決断性などが、その矛盾軋轢をさらに悪化させているのかもしれません。

環境の悪化によって、今後も新型コロナのような災害がさらにやってくる事態になった時、本当に頼りになるのは地域のコミュニティではないでしょうか。

「行動を起こせば、心は後からついてくる」、これを今回は星々は、私たちに暗示しているように思います。