
7月21日午前2時34分、蟹座の28度で2回目の新月となります。
実はこの蟹座の28度は、今年の春分の日(3月20日)のアセンダントポイントでもありました。
ということは、この蟹座の28度は、なんらかの暗示、メッセージがあるはずです。
そこで、サビアン・シンボルを見てみます。
蟹座の28度のサビアン・シンボルは、「インディアンの女性が、集まった彼女の部族に白人の恋人を紹介する」というものです。
現在、世界は、白人至上主義、BLM(Black Lives Matter)運動、強権的な権力集中主義、個人の自由や平等を訴える人権運動、イエローベスト運動、経済的な格差の是正を訴える抗議運動などなど、様々な格差、圧迫と偏狭、専制と隷従についての抗議や反動のようなものをテーマとした人々の思いが、渦巻いていますよね。
月は、もともと人々の精神に影響を与えるものです。それが、蟹座の28度で、新月を今年2回目に迎えるということは、上に述べた人々の思いについて、宇宙が違いを乗り越えるように促しているのでしょうか。
あるいは、運命を表すとすれば、世界は、これら渦巻く思いの違いを乗り越えていく、という未来を表すのかもしれません。
でも、きっと、そういう未来の前に、人々は、困難を経験しなければならない、というのが歴史の示すところです。
また、ホロスコープを俯瞰すれば、太陽と月が、おなじみの土星、冥王星、木星の三つの星々と、オポジション(180度)を作っているのがわかります。
太陽と月は、所有を表す第2室に、土星、冥王星、木星は、継承を表す第8室にあります。ステレオタイプ、因習、悪弊も第8室が表すものですので、こういうもの、固定観念、昔から当たり前に受け継がれてきた常識、悪い慣行のようなものに、太陽や月が、No!を突きつけているような格好でしょうか。所有を拒む、というか。
それに加えて冥王星の核爆発をともなうエネルギーのような潜在力や木星の増幅、拡大、発展させる力が加わって、土星のもつ、既得権益、因習、世襲、その他古くから受け継いでいるものに、明らかな拒絶反応を示す状況が生み出されてくる、そして、それが表面化してくる、と読めます。
人々の間で渦巻く、格差、差別、強権的な権威主義、独裁、人権、個人主義、福祉主義など、いろいろな思いが、表面化して、大混乱を巻き起こす、その予兆のようにも思えます。
幸いなことに、この天空の神々の戦いの中に、火星や天王星といった、破壊的、革命的な影響を及ぼす惑星が、直接参加していません。ただ、間接的に影響を及ぼすことは否めませんから、多くの災いについては、引き続き警戒していくことが大切です。
山羊座に、土星、冥王星、木星が固まっていることから、長らく動かなかった地面が動く気配もあります。そして、山羊座は半分が魚、半分がヤギの姿ですし、蟹座も水に関係しますから、水辺の災い、津波、高潮、川の氾濫、堤防の決壊などは、要警戒です。そして、海難事故、液体に関する事故も注意です。
また、絶対壊れない、大盤石だと思われたものが脆くも崩れる、というようなことも起きやすくなります。長期政権、常勝与党、も、これからは、ウカウカしていられない、そんな暗示のようにも思えます。