脱炭素には賛成ではありますが・・・

私は、メカには目がない、いわゆるメカキチの類いで、若い頃は、本当に車の修理屋さんになろうと思ったくらいです。これも家系の遺伝かもしれません。うちの母方の従兄弟は、現に車のレストアショップを経営しております。

うちの母方の爺さまは、足が悪いのに、40を過ぎてから、車の免許をとって、日産ブルバードに乗っておりました。この日産ブルバードというのは、海外では、datsun 510という名前で知られており、いまだに、熱烈なファンがいるという名車です。きっと爺さまもメカメカしいものが好きだったんだろうと思います。

それで、私も若い頃は、バイクや車を手を真っ黒にしてイジっていたものです。勉強やバイトが忙しくなってしまった期間、また、親の介護や養護で忙しかった時期を除いて、つい最近まで、家人に白い目で見られながら車イジリを楽しんでいました。

昨今のSDGsブーム、カーボン・オフセットの風潮からすると、内燃機関を搭載した乗り物は、肩身が狭くなってきました。そしてついに、世界中で、エンジン車は製造禁止というような流れになってきています。これには、トヨタの社長でなくても、私のようなメカキチなら、一抹の危機感を覚えるだろうと思います。

なぜかというと、内燃機関、主にエンジンと吸気系、排気系、変速機系の機構は、現在、ある意味、テクノロジーの頂点にまで達しているわけです。インタークーラー、ターボチャージャーなどの技術、点火装置や、リーンバーンエンジンの技術…など自動車の内燃機関系の技術というのは、本当に芸術の極みの域に達していると思います。

これが作られなくなると、そういう技術は廃れていくわけです。ハイブリッドでなくて完全な電気自動車ばかりになる未来も来るのでしょう。大気汚染、温室効果ガスの排出は抑えられて、環境には良いことでしょうから、当然これには賛成せざるを得ません。しかしながら、内燃機関の技術は衰えていき、世の中がすっかり電気自動車ばかりになってしまった時、この古い技術は廃れてしまうのでしょう。フェラーリもランボルギーニもポルシェも、現在のSL機関車のようになってしまうでしょう。あと30年くらいのうちにはそうなるかもしれません。

ひとつだけ希望があります。それは、水素エンジンです。水素を燃料にしたエンジンで排出されるのは水だけ。これは究極のエコカーかもしれません。

しかし、水素は燃焼の制御がものすごく難しく、爆発する危険があります。おまけに、やはり大量に燃焼させないと、ガソリンに比べてパワーが出ないようです。それには大量の水素を何百気圧にも圧縮して自動車のタンクにストックしないといけません。試験的にトヨタやBMWなどで、細々と開発を続けています。例えば、こちら をご覧ください。

水素燃料電池車と水素エンジン車では、やはり駆動原理が全く違います。電気自動車はモーター駆動ですから、エンジンの排気音はしません。ラジコンやっていた方ならわかると思いますが、ミヤタの電動ラジコンカーより、OSやエンヤのエンジンを搭載したラジコンバギーの方が100倍面白かったです…すみません、マニアックな話になりすぎました。

自動車メーカー各社が独自開発が難しければ、共同開発してでも、水素エンジンを実現させるべきです。現状のままですと、特許合戦になってどんどんお互いの首を絞めていき、相討ちのような状態になってしまうかもしれません。

水素エンジンをぜひ量産型として開発して、BMWのキャッチコピーのような、「駆け抜ける喜び(Freude Am Fahren)」を絶やさないでほしいです。