正統派のボルドー、安くて美味いです。

フランスには、A.O.C.(Appellation d’Origine Controlee/アペラシオン・ドリジヌ・コントローレ)という原産地呼称についての法律があり、数多くあるワイン産地における品質を保持するための規制です。厳しい基準をクリアしないとワインのラベルにこの原産地呼称を記すことができません。

特にボルドーには、60個もの原産地呼称があり、美味しい個性的なワインがひしめいています。私のイメージとしては、ボルドーは複雑玄妙さが個性であるように思います。中には非常に個性的で複雑な味を湛えるワインもあり、飲み手を選んだり、合わせる料理を選んだりするものも多いです。

今回ご紹介したいのは、「メドック」という原産地呼称を持ったワインです。メドックはとても広い地域をカバーしていて、さらにその中により厳しい原産地呼称が6つぐらいあります。いわゆる5大シャトーと呼ばれる、シャトーラフィット、シャトーラトゥール、シャトーオーブリオン、シャトーマルゴー、シャトームートンもこの広いメドックのくくりの中にあります。

また、AOCワインには格付けという相撲の番付みたいなものがあります。今、述べた5大シャトーは1級です。私の大好きなシャトーモンローズは2級、シャトーカロンセギュールやシャトーパルメは3級です。格付けは5級まであり、さらにその下に、クリュ・ブルジョワ級というクラスがあります。

今回ご紹介のワイン、シャトートゥールサンボネは、クリュ・ブルジョワ級のメドックワインです。格付けは値段に反映されますが、逆に格付けがない安くて美味しいワインもたくさんあります。例えば、私の大好きな、1000円ぐらいのフォンタネルというワインは、IGPペイドックというAOC とはまた別の呼称がついていて、いわば地ワインです。地元の人が普通に飲むような安くて美味しいワインです。

このシャトートゥールサンボネもほとんどボルドーの地ワインみたいなワインです。コクもあるし、メドックっぽい複雑さもちょっとあり、でも果実味もあってとってもいいバランスです。昔よりは高くなりましたが、まだ1000円台で買えます。