シュタイナーの思想について(10)〜大災厄が人類の進化を促すことの意味について・その2〜ルシファーと人類の関わり

だいぶ時間が空いてしまいましたすみません。

前回は、大災厄が人類の進化を促すことになる、ということの意味について少し考えました。前回の内容は こちら です。

シュタイナーの思想体系は複雑で膨大なものですので、体系の最初からをいちいち紐解いていたのでは、このブログの読者様にとって必ずしも興味を惹くものにならない可能性があります。

そこで、優先順位をつけて、調べていくことにします。

その優先順位とは、以下の通りです。

1.アーリマンが三千年期(西暦2000年以降)に受肉し、ルシファーとサタン(?)を使って、人類に大災厄をもたらす、ということの意味を詳しく調べること。

2.日本は地球の頂点であり、日本が、世界に起きる大災厄の雛形になり、日本で、数々の大災厄が起きる、ということの意味を詳しく調べること。

3.人類は霊的な進化の途上であり大災厄が進化を促すことになる、ということの意味を詳しく調べること。

以上をます詳しく調べようと思います。

限られた時間と能力の中でどこまでできるかわかりませんが、やってみたいと思います。何回かに分けてやっていくことになります。

今回も、大災厄が人類の進化を促すことの意味についてさらに愚考を重ねてみます。

今回は、人類の進化にルシファーがどのように関わっているのかについて考えます。

人類の進化とルシファー

大災厄を引き起こすのは、ルシファー、アーリマンだろうと思います。だとすると、人類の進化にルシファーやアーリマンがどのように関わってくるのかが問題になるでしょう。これまでの記事で、少しずつ触れてはいるのですが、もう少しまとまったものを書いてみようと思います。

ルシファーと人類との関わりについて

ルシファーは人類の始まりから、進化に深く関わっているとシュタイナーは言っています。以下、だいぶ詳しく、ぶっ飛んだ話になりますが、記していきたいと思います。とは言っても、シュタイナー辞典からの抜書きです。今回、引用の形を取らないことをお赦しください。

初期段階における関わり

ルシファーが高次の存在に反逆したことによって、人間は外的な啓示から独立した内面の営みの可能性を得たことは既に述べました。ルシファーは、人間に自立と誤謬の可能性を与え、人間を内面からつかんで、自由と悪の可能性を与えました。ルシファーはエクスシアイの法則的な働きを破り、人間を血縁から引き出します。また、ルシファーが天から落ちる時、王冠の宝石が落ち、それが聖杯となってキリストの血を受けました。また、古代にルシファーから人類に与えられた叡智は菩薩たちを通して示されるそうです。ルシファーは衝動と情熱の場である温血の中に係留し、人間のアストラル体の中に感覚的情熱・自尊心・利己心を発生させました。また、人間に美・善・高貴・賢明への熱狂を可能にさせました。ルシファーは低次の個我を人間に与え、高次の個我への努力を可能にしました。人間が最高のものに向かって努力していると思うとき、ルシファーが様々に関わっているそうです。ルシファーは、愛を光(叡智)で貫き、個我の力を形成しました。ルシファーの星は、正しい精神的認識の可能性を人間に与えました。

月の分離前の危機的時代に、ルシファーは人間を地球から導き出し、そのために人間はのちに正しく進化できたそうです。太陽が地球から分離した後、太陽の速いテンポについていけず、地球のテンポは遅すぎる者たちのために、水星と金星が作られたそうです。ルシファーは金星を故郷とし、地上では密儀の導師だったそうです。また、アトランティス時代、進化から逸脱したエクスシアイは水星と金星を故郷として、人間のアストラル体に働きかけました。そしてアストラル体を通して、人間のエーテル体は誤謬の可能性、物質的身体は病気の可能性を得ました。この働きかけによって人類は、言語、思考的記憶、芸術、学問、善悪の可能性、自由を得ました。

個人的な考察

このように見てくると、人類の進化の重要なポイントにルシファーが関わっていることがわかります。ルシファー、そしてルシファー的なものは、人間との関わり方次第で、神的にもなり、悪魔的にもなる、とシュタイナーは考えています。

そうすると、大災厄は、それが進化のきっかけとなるだけで、人間がルシファー的なものをどう受け止めるかなのでしょうか。ルシファーは人間にとって、毒にも薬にもなるということでしょうか。

現在、人間のひとりひとりの「個我」にルシファーは働きかけるそうです。ルシファーの働きかけによって、進化する人と、悪の道を進む人と別れてくるということなのでしょうか。

そして、進化の道を歩む人は、気の遠くなるような時間の中で、個人差はあれども、いつか、創造主の仲間入り、つまり、最下位の天使(エンゲロイ)の仲間入りをしていくのでしょうか。金星紀の終わりに人間は、被造物から創造主への進化を果たす、とシュタイナーは言っています。万一、その進化に漏れたとしても、また宇宙の輪廻に従った気の遠くなるような時間の果てに、最後には進化を果たす、ということなのでしょうか。

悪の道に進んだ人も、気の遠くなるような時間の中でやり直しが出来て、結局は創造主の仲間入りをしていくことになるのでしょうか。それとも、やはり善人と悪人は截然と区別されて、善人のみが、進化の過程を歩むことになるのでしょうか。これについては、「まとめ」でもう一度述べたいと思います。

ルシファーの受肉の歴史

進化から遅れたルシファー的天使は、レムリア期に魔術師として受肉し、アトランティス時代には遺伝に影響を与えました。アトランティスの密儀で活躍したルシファー達は、北欧神話のヴォータンやトール、ギリシア神話の神々として記憶されてきました。ギリシアの神々はアトランティス時代に受肉したルシファー、ギリシアの英雄たちは古代ギリシアに受肉したルシファーです。最下位のルシファーは、月進化期に人間段階を完全に達成できなかったので、地球で人体に受肉できました。

人間を内的に照らすディオニソスの世界、古代密儀で下方の神々と呼ばれるのがルシファーの世界です。月の分離を通して人間の心魂の営みを刺激した下方の神々、本来のルシファーの世界の傍らに、月進化期にとどまった領域がありました。これらの存在は太陽とともに地球から去ろうとしましたが、地球に落ちました。そして、人間の個我に働きかけるのはその時はまだ未熟で出来なかったので、人間の心魂に接近して、誘惑者になったそうです。

ルシファーの人類に対する誘惑

ルシファーに誘惑されると、しばしば来世にアーリマンの作用を受けるそうです。コペルニクス、ケプラーの宇宙観は、人類進化に対するルシファーの最後の攻撃でした。ルシファーは月進化期にとどまった者たちなので、月の力を持って地球に働きかけます。ルシファーは人間のアストラル体内部を把握し、その結果、人間は自分の内面について錯覚します。ルシファーの作用によって世論が発生するそうです。

ルシファーが人間をあまりに早く物質的に硬化させたことが、聖書では堕罪とされます。ルシファーは聖書では蛇と呼ばれました。悪の可能性と自由の可能性を人間に与え、人間の目を開いて外界に示すとともに、人間を物質的身体の中に下らせ、以前の霊的体験を失わせます。ルシファーの世界には最高の秘儀参入者しか到達できず、不純な人間はルシファーを凶暴なデーモンと思い恐れました。ルシファーの世界は次第に霊眼から消えていきましたが、キリストが人間の心魂の中に入ってから、まず、薔薇十字団の秘儀参入者に再び現れ、神秘的な神から宇宙的な神になりました。ルシファーの領域からの光は、再びエーテル体の中に輝くそうです。

人間の心魂の中には、ルシファーとヤハウェの戦いが行われており、人間の形態は、促進する星・月作用(ルシファー)と遅延させる太陽の作用(ヤハウェ)の共同から発します。人間の個我とアストラル体がキリストに浸透されると、アストラル体に行為を植え付けたルシファーもキリストの力を体験し、救済されるそうです。ルシファー自身は善とも悪ともいえず、その行為が善か悪かだそうです。ルシファーの正しい課題は、人間を物質から解き放つことであり、芸術、哲学はルシファーの活動に負うそうです。思考はルシファーの要素に属し、ドイツ文字・詩・音楽はルシファー的だそうです。誤った禁欲をするとルシファーの誘惑にさらされ、現代人はルシファーの誘惑に抵抗できないそうです。そして、ルシファーの誘惑に抵抗する力は、道徳だそうです。

ルシファーの誘惑は特に睡眠中に働くそうです。東洋では、睡眠中にルシファーが精神世界から作用するそうです。ルシファーの誘惑の結果、人間は睡眠中無意識で、ルシファーが夜に、人間に付き添うそうです。

死後、人間はルシファーに出会う

死後、人間は太陽圏でルシファーに出会うそうです。キリストは太陽圏まで死者を導き、その先の宇宙へは、キリストの兄弟であるルシファーが導くのだそうです。ルシファーは、宇宙の真夜中の後、火星天、木星天、土星天へと死者を導くそうです。そして、死者が、不完全なまま精神界にとどまるように誘惑するそうです。

人間が利己主義を清めれば、ルシファーは超感覚世界の善い導師です。心魂の進化の数である7は、ルシファー原則の数でもあるそうです。十二菩薩はルシファーの世界に属し、様々の礼拝・儀式の形式は、人間を霊化して地球から去らせようするルシファーの霊感によるそうです。地球進化期にキリストによって解放されなかったものはルシファーに属し、「ルシファー的」とは、単に、「霊的」であることを意味するそうです。

ヨーロッパ文化とルシファー

ヨーロッパ文化は何百年もルシファー衝動に支配されてきたのが、いまアーリマン衝動が現れていることは既に述べました。

ルシファーは感覚的情熱をアストラル体の中に植え付けて、自由の可能性を与えました。ルシファーは、文化の発展に熱狂し、それをアーリマンが崩していきます。意識的心魂と悟性的心魂の界に作用する天使にルシファーは対抗し、個我はルシファーの影響で利己主義になったそうです。

ギリシア文化はルシファーによって空想的なものにされかかりましたが、ギリシア哲学によって完全な霊化から免れたそうです。ジンギスカンの進撃はルシファーによるヨーロッパ攻撃だったそうです。4世紀以降、ウラルから黒海の西では、精神性を欠いた明晰な思考が形成され、ルシファーの影響下にボルシェビズムへと導かれたそうです。そしてレーニンはルシファー的存在に憑依されていたそうです。

人間の中に現れるルシファー

憎しみとして人間の中に現れるものは、ルシファーによる個体化の力です。ルシファーは仮定・空想の傾向を与え、人間への無関心を引き起こします。世界幸福理論はルシファー的だそうです。ルシファー的熱、空気存在は地球の周囲で、人間を天使的な道徳的自動装置にしようとしているそうです。ルシファーは人間を、木星進化からバルカン(ウルカヌス)星進化までを経ずに霊化させ、自動的・宇宙的知性を与えて、無意思にさせようとするそうです。ルシファーの象徴は円で、時間の中に持続をもたらします。物事が適切な時期より遅れて生じるのがルシファーだそうです。

ルシファーはレムリア時代に優勢で、BC2000年紀に人間はルシファーによる衝動で宇宙の美と力の開示に熱狂しました。ルシファーは人間の頭、理知の中で活動するそうです。本当は宇宙は、キュリオテテス、エクスシアイ、デュナメイスの開示なのですが、ルシファーはそれを幻影にしているそうです。ルシファーの力は身体を若返らせ、熱を引き起こすそうです。

ルシファーは春頃、上方に流れる硫黄の中の炭酸をつかんでエーテルの覆いを作り、地上での呼吸を不可能にしようとしますが、この希望は毎春打ち砕かれるそうです。ルシファー的な狂信は死後、精神世界を暗くし、その力をアーリマンが自然災害の形で利用するそうです。

まとめ

以上は、シュタイナー辞典の抜き書きそのものですが、ほとんど意味不明な記述ばかりで驚いています。シュタイナーは自分で意味がきちんとわかって主張しているのでしょうが、これを示されている私たちは、いったい何を言っているのかさっぱりわからないところも多いですね。

また、シュタイナーの説く人智学は、日本で本格的に紹介されたのがポスト全共闘時代の1970年代でしかも、マルクスなどを読んでドイツ語が解る左翼系思想の学者さんたちによって本が翻訳されたりしたことから、読む本は、なんとなく左翼のにおいがします。つまり、なんとなくマルクス主義のにおいがするのです。第一人者の高橋某氏は美学の先生だったと思います。まあ、当時インテリで左翼でなかった人はいないという、時代的なバックグラウンドを翻訳者の方々が持っているからなのか、不思議です。

しかし、神智学、人智学を修める秘儀参入者として厳に慎まなければならないのは、党派的対立だそうです。人間の真の進化を促すのは、愛とか親切心とかではなくて、霊的認識、人間と世界についての霊的世界の認識の共有をおいて他にはないとシュタイナーは言っています。

物質的な一元論、あの世も、神様もいないという唯物論を乗り越えていかないと、人類の進化はないということは、私も少しずつ解ってきました。

キリストの再臨をキリスト者は信じています。シュタイナーは、キリストは、物質世界に再臨するのではなく、あと数千年もすると、人類がエーテル界を見ることができる能力を獲得し、エーテル体のキリストの存在が見えるようになる、と主張しています。我々には無理だとしても、何百世代後かの子孫たちは、エーテル体のキリストを見ることになるのでしょうか。そうなったら、人類の社会も大きく変わるかもしれません。

「黙示録の秘密」( https://amzn.to/34xBykp )というシュタイナーの著作には、善良なる人種と邪悪なる人種について書いてあります。一読して全てを理解できているわけではないですが、少し理解の範囲で愚考を述べさせていただきます。

この宇宙では、現在まで惑星紀を四つ経験してきています。一つ目は土星紀、二つ目は太陽紀、そして三つ目は月紀、そして四つ目が地球紀です。地球紀は、7つある文化期のうち、現在は第5文化期で、あと2つ文化期を過ぎ、その後の2つの根幹人種期を終えると、地球紀は終わり、木星紀、金星紀と続いて、惑星紀は終わります。

シュタイナーが言うには、地球紀における7つの文化期は、ヨハネの黙示録の7つの封印に対応しているそうです。そしてこの7つある文化期が全て終わると、「万人の万人に対する戦い」が起きるそうです。この戦いの中で霊的生活を受容・保持した人間が善良なる人種へと進化するそうです。つまり、7つの封印の下での患難辛苦を耐え抜いて信仰を守り抜いたキリスト者は、少なくとも善良なる人種へと進化するそうです。そして次の第6根幹人種期、第7根幹人種期を通じて、善良なる人種と邪悪な人種に截然と別れ、善良なる人種は、アストラル界に生じたアストラル体の地球に移行し、邪悪なる人種は、物質界の地球にとどまり、アストラル界の地球と物質界の地球は完全に切り離されるそうです。

これは、今のスピリチュアル界隈で言われているところの「アセンション」に他なりませんね。シュタイナーは、もう100年も前に、現在のスピリチュアルでいうアセンションのことを語っていたのですね。ただし、現在すぐに起きることではなくて、何千年、もしかすると何万年も先のことのようです。

悪人も改心すれば善人になれ、進化できるということを前提としているように読めますが、シュタイナーは、その道は険しいと言っています。でもそれでは、単なる勧善懲悪とあまり変わらないようにも思えます。善悪の区別がとても緻密に行われて、一見悪に見えることが実は善であるとか、その逆とか、という気づきみたいなものはあるかもしれません。

しかし、ルシファーもアーリマンも究極的には救われるとしたら、この宇宙にはやはり根源的な悪というものはないということでしょうか?

この理解のためには、キリスト(太陽霊・ヤハウェ)についてシュタイナーがどう考えているのかを知らないといけないかもしれません。ゴルゴダの秘儀が人類に与える意義についてもっと深く学ばないといけないでしょう。ヤハウェは太陽霊として初めて物質界における死を経験した存在だそうです。これがどんな意味を持っているのか、このことも今後のテーマとして調べてみたいと思います。

シュタイナーについては、私には、まだまだわからないことばかりです。

アーリマンは3000年期である我々の世代に既に受肉し、活動を始めているようですので、次回は、もう一度まとめてアーリマンについて考えてみようと思います。そしてアーリマンが大災厄をもたらすことの意味を調査してみたいと思います。よろしかったら、次回もお付き合いくださいませ。