物理学者たちは、私たちの現実とは別の現実が存在するかもしれないと主張している。

曲げて伸ばしたグラフェンシートを別の曲げたシートの上に寝かせると、新しいパターンが生まれ、シート内の電気の動きに影響を与える。

この新しいモデルは、隣接する2つの宇宙が相互作用すれば、同様の物理現象が生じる可能性を示唆している。

物理学者は、時にSFのようなぶっ飛んだ話を作る。その中には、アインシュタインが述べた空間と時間の湾曲が、天文学的な測定によって最終的に確認されたという事実のように、真実となったものもある。また、単なる可能性や数学的好奇心で終わっているものもある。

ビクター・ガリッキ特別研究員とアリレザ・パークヒスカー博士研究員は、『Physical Review Research』誌の新しい論文で、私たちの現実は相互作用する一対の世界の半分しかないという素晴らしい可能性を探求している。

この数学モデルは、なぜ宇宙がこのように膨張しているのか、量子力学で許される最短距離とどう関係しているのかなど、現実の基本的な特徴に新しい洞察を与えることができるのである。

これらのテーマは、私たちの宇宙を理解する上で極めて重要であり、現代物理学の最大の謎の1つでもある。

2人の科学者は、グラフェンシート(六角形のパターンを繰り返す炭素の個々の原子層)を調べることで、この新しい外観を発見した。

彼らは、積み重ねたグラフェンシートの電気的特性を研究する実験から、小さな宇宙に似た結果が得られることに気づき、その根底にある現象は物理学の他の分野にも及ぶ可能性があると考えた。

グラフェンの積層では、個々のシート間の相互作用によって新しい電気的特性が発現する。したがって、おそらく他の場所でも、宇宙全体に関する宇宙論において、相互作用する層から同様にユニークな物理現象が発現する可能性があるのである。

グラフェンのユニークな電気的特性、そして私たちの現実がどこかで双子化しているかもしれないという可能性は、モアレ公式と呼ばれるその公式が生み出す特別な物理に起因しているのだ。

モアレパターンは、グラフェンシートの原子の六角形から窓ガラスの網目まで、2つの繰り返しパターンが重なり、一方の層がねじれたり、ずれたり、伸びたりしたときに発生する。このとき発生するパターンは、基本パターンに比べて長い長さで繰り返されることがある。

グラフェンの積層では、新しいパターンによって、シート内で起こっている物理現象、特に電子の振る舞いが変化する。「マジックアングルグラフェン」と呼ばれる特殊なケースでは、モアレパターンが個々のシートのパターンよりも約52倍長く繰り返され、電子の振る舞いを支配するエネルギー準位が変化する。

ガリッキーとパークヒスカーは、2枚のグラフェンシートの物理は、電子がある宇宙から別の宇宙へと周期的に飛び移る2次元の宇宙の物理と考えることができることに気づいた。

そして、同様のモアレパターン現象が他の物理学分野でも起こりうるかどうかを調べようと考えた。その結果、宇宙論の根本的な問題に直面することになったのである。

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