古代宇宙飛行士説について考える(1)

もう亡くなってしまいましたが、ゼカリア・シッチンという古代シュメールの研究家がいました。彼の業績について毀誉褒貶、賛否両論あるようですが、一つの立場として現在でも人気を集めています。

私も、高校生のころ、彼の著作をよく読みました。

Zecharia Sitchin

三大宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の神、もっというと、エジプト、メソポタミアなどの古代文明の神は、実は、古代地球に飛来したエイリアンであり、我々、ホモ・サピエンスは、この宇宙人によって、遺伝子操作されて作られたのである、という主張が彼の説の根底にあります。これは、「古代宇宙飛行士説」と呼ばれ、シッチンのほか、エーリッヒ・フォン・デニケン、グラハム・ハンコックらが主張し、また、これを支持する考古学者も一部にはいます。

旧約聖書のなかに、「ネフィルム」という存在がでてくるのですが、実はそれは、「アヌンナキ」(天から降りし者)というシュメール語が原義でした。


そして、この「アヌンナキ」こそが、今から何十万年も前に、地球に、資源を求めて飛来したエイリアンであり、資源採掘の労働をさせるために、当時地球にいた原人に遺伝子操作をくわえて作り出したのが、現生人類(ホモ・サピエンス)である、と、ゼカリア・シッチンは主張しています。

彼は、シュメールの粘土板を、古代バビロニアの粘土板の写本を参考にして解読し、「我々の文字は、アヌンナキという神からもらった」とか、「我々の体は、創造の女神の壷から創られた」とかいう、象徴的なフレーズを見つけ出し、今から6千年以上も前に、非常に体系的で整然とした文明が突然発生した理由を、エイリアンが関与していることで説明しようとしています。

でも、彼の説によると、今日まで「神」とされてきたものは、実は全部エイリアンだったなんていうことにもなりかねません。


ですから、もちろん、こんなこと現代科学が認めるわけありません。彼の本も「トンデモ本」にされてます。


でもですね、↓をごらんください。

The Ziggurat of Ur

こちらのサイトから拝借いたしました

これは、ウルのジッグラト(聖塔)です。このデザインは今から6千年以上前のものですが、それにしては、建物のデザインが、何かこう未来を感じさせるというか、超近代的ではありませんか?


このデザインで、コンクリート造りにすれば、イラクにある「原子力発電所です」と言っても、疑われないくらいにデザインが近代的です。


私には、この建物が古代文明の黎明期に、全くその当時の人々のオリジナルのデザインとして出来上がったものにはどうしても思えません。
より進んだ文明の建造物のデザインを取り入れたようにしか見えないのです。

それに、彼らの使っていた楔形文字は、ラムゼイという数学者が1930年ごろに発見した法則(ラムゼイの定理)にしたがっていると思われる点も非常に興味深いです。(こちらに詳しく載ってます
1930年に初めて解ったものをいまから6000年前に使っていたなんてやはり不気味です。

ですから、ゼカリア・シッチンの粘土板の解読が少々牽強付会的であっても、あながち、彼の言うことを全否定できないのです。

アヌンナキは、太陽系を、とても長い周期で公転する惑星「ニビル」の住人であり、また、地球に戻ってくると言われています。