宇宙の音楽といえばこれ

最近「2001年宇宙の旅」とか、その続編の「2010年〜」を観なおしたので、ちょっと宇宙的な音楽を聴きたい気分です。

「2001年〜」では、リヒャルト・ストラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」のオープンニングが使われていました。あれは、あれでいいのですが、宇宙の音楽で最初に連想するのは、やっぱり、ブルックナーの第8番です。

昔から色々な演奏家の名盤というものが存在していて、ブルックナーファンには、それぞれ一家言あるでしょう。

私もいろいろ変遷してます。クナッパーツブッシュ、シューリヒト、朝比奈隆などなど・・・。

第8番には、編曲の違う版が2つあり、ノヴァーク版とハース版と言います。

圧倒的に多いのはノヴァーク版なのですが、ハース版の名演もあって、最近では、ティーレマン/シュターツカペレ・ドレスデンの演奏がとても良いです。

今回、ご紹介するのは、今のところ、ブル8はこれ、という風に私の中で落ち着いている、チェリビダッケ/ミュンヘンフィル1993です。

テンポは、かなり遅いですが、すごい集中力と推進力で、最後まで飽きさせません。第4楽章が終わったあと、観客が呆然として拍手を忘れるくらい、すごい演奏です。初めて聴く人は、これを聴けば、間違いないです。

深〜い哲学的な深淵にもどっぷりと浸かることができるし、遠く宇宙の果てを想像することもできます。はたまた、大軍が侵攻していくような場面も連想するかもしれません。

ブルックナー自身は、教会のオルガン弾きだったので、どことなくパイプオルガンのようなオーケストレーションに聞こえますが、神との対話、真理の探究、究極の善、など、私なんかは、いくつも大袈裟なタイトルが浮かんでしまう、本当にいい演奏です。

とても長い(1時間44分!)ので、聴くというよりは、音に浸る、という感じがいいのではないでしょうか。私は、仕事しながら、ヘッドホンで大音量で聴いています。聴き入ってしまい、仕事がぜんぜん捗りませんが。