9月2日は魚座の満月です。

9月2日14時22分、魚座の10度で満月となります。

この魚座の10度のサビアンシンボルは、「雲の上の飛行家」です。地上を見ることができない状況で、この飛行家は、雲の上を飛んでいます。自分の勘に頼って飛んでいるのです。精神を研ぎ澄まして、その先に、心の霧が晴れる、そんな経験をしていることでしょう。心眼でものを見る、そういうことが必要な状況が生じるかも知れません。この人は本当のことを言っているんだろうか?心の目で見て判断しなければいけないようなことが起きるかも知れません。

その対極の太陽は、獅子座の10度にあり、そのサビアンシンボルは、「日の光を浴びて輝く朝霧」です。これは、理性的な判断というよりは、感情的な体験を重視する態度を象徴しているようです。理屈ではわかるんだけど、何か釈然としない、こういう経験は誰しもあるものですが、そういう場合、釈然としない感情の方があとで考えてみると正しかった、ということが良くあるものです。これは、先に述べた、心眼でものをみるという事と共通するのではないでしょうか。今回は、こんな状況をみんなが経験するのかも知れません。

ホロスコープをみると、最も目を引くのは、山羊座の木星、土星、冥王星のマジョリティと第7室の金星が180度のオポジションを作っているところに、牡羊座の火星がその両者に対して、90度のスクエアを作っている、Tスクエアの座相です。

これは、状況的には、閉塞状態、膠着状態を表します。第1室は、国民個人の生活を表し、第7室は、社会的な契約関係を表し、そして、第4室は、家族関係を表します。現在の社会情勢を鑑みると、この3つの場面は、私たちの生活の要素として、とても重要な場面だと思います。

個人の生活を表す第1室には、土星、木星、冥王星があります。この3つの星は一つの星団を作っていて、土星は、不幸、災難、制限、縮小などを表し、木星は、拡大、発展、幸運、繁栄などを表し、冥王星は、破壊と再生、生と死などを表します。個人の中で、また、私生活で、このような状況が渦巻いているでしょう。

そして、社会的な契約関係を表す第7室には、金星があります。金星は、美と調和、快楽などを表します。現在の社会が、ドロドロした、殺伐と不安と停滞と抑圧と暗闇を抱え込んでいる、溜め込んでいる、そういう状況の中に、金星が存在している、泥の池の中の蓮の華のようです。

その両者の間に、家庭関係を表す第4室の火星があります。家庭はもはや、安息や団欒や保護や理解の場ではないようです。火星が、不和、無理解、暴力、非道を家庭に持ち込んでしまいました。そして、第4室には、天王星が地の不動宮の牡牛座の領域にあり、当たり前と思われていたことが大転換する、そんな暗示も読み取れます。

私たちは、どこにも居場所がないのでしょうか?ちょっと暗澹たる気持ちになってしまいました。ごめんなさい。