ブリキの太鼓

ノーベル文学賞受賞者、ギュンター・グラスの同名の小説の映画化作品です。

何度も見てますが、見るたびに不思議な気分になります。

以下若干ネタバレになります。

主人公のオスカルという少年は、生まれた時から大人並みの知能があり、どういうわけか、自分で肉体の成長をコントロールできる能力を持っていました。

大人たちの振る舞いを見て、自分は大人にはならないことを決意します。 そして、3歳の時、ブリキの太鼓を買ってもらい、地下室への階段から自ら落ちて、そのせいで成長が止まったと、周囲に納得させることに成功します。

オスカルは、自分の叫び声で、ガラスを割ることができるようになります。

その後、小人の集団に会って、サーカスに入ったり、地方を巡業したりして、生まれた街に帰ると、すでにソ連軍に支配されていて、父親が、銃殺されてしまいます。

そして、最後に、オスカルたちは西に行く汽車に乗って逃げるところで映画が終わります。

映像は美しいのですが、原作の人間の描き方が少し変わっていて、好みが分かれるでしょうね。

やはり、今回も不思議な気分になりました。

映画監督さんは、フォルカー・シュレンドルフという人で、私はこの人の監督作品は他に、アーサー・ミラー原作の「セールスマンの死」を見ています。これもまた、不思議な映画ですけどね。